たとえば、この1辺が5センチのネフスピールを組み合わせてゆくと、積み木の長さが規則的な間隔で増えていくことに気づく子どもも、なかにはいるだろう。遊びのなかでこうした数学的な法則を体感し、経験を獲得できるのが魅力のひとつでもある。
「テストはマルかバツかの世界ですが、積み木は組み立てては崩しという実験の世界です。挑戦してみて、大いに失敗と再挑戦を経験できる遊びです。テストのようにすぐに結果が目に見えませんが、地中に根を張る樹木のように、お子さんのなかで確実に知の根を張っています。真剣に遊ぶお子さんを認めてあげることは、とても大切なのです」
皇室の知育玩具選びについて、藤田さんはこう話す。
「皇室の方々もそれなりにデジタルの世界にも通じていらっしゃるとは思います。一方で、お子さまの教育に関しては実体験を大切にし、家族で一丸となってゲームを楽しみながらコミュニケーションを図っていらっしゃる。ホッとするような光景です」
小さな愛子さまを囲んでの一家団欒の写真。そこに写っているものうかがえるのは、愛子さまに対する深い愛情と大きな期待だ。(AERA dot.編集部・永井貴子)