お笑いトリオ「リンダカラー∞」(撮影/中西正男)

ありのままの「りなぴっぴ」

Den:……天真らんまんでいてくれることも意味のあることですから(笑)。

たいこー:2人とも信者なんですけど、りなぴっぴはファンからの信者。僕は幼なじみからの信者。信者にもいろいろいるという組み合わせになっています。

――ボケとツッコミとかそういう概念は全くありませんものね。

Den:りなぴっぴはお笑いも、芸人の世界も何も分からないまま入ってきたので、本当にありのままやっている感覚があると思います。どんなに仕事の時でも、恐ろしいほどにリラックスしていますしね。

りなぴっぴ:海外のドラマやアニメばかり見てきたので、日本の芸能界のことがあまり分からないというか。どの方がどんな方かはあまり存じ上げないんですけど……、皆さん、優しい人が多いなと思っています(笑)。

Den:「おもしろ荘」に出た時も、岡村隆史さんのことを「お父さんに似ている人」という認識でいましたからね。「ナインティナイン」さんという認識ではなく。

りなぴっぴ:そうですね。今まで会った人の中で、一番お父さんに似ている人だなという印象でした。

Den:こういうスタンスも素晴らしいんですけど(笑)、僕のファンということで、りなぴっぴが加わって3人になった。これは本当に大きなことでした。この3人でやると、大きく見せ方を変えられるなと。

 2人で漫才をやる。ここには伝統ができあがっているというか、あらゆるパターンやセオリーがすでにある。でも、この3人だったらその“間口”をもう少し広げて発信できるなと。それを強く思いました。

 漫才をやって賞レースを目指す、コントをやって賞レースを目指す、それが基本的な動きで、もちろんその形も大切なんですけど、エンタメにはお笑いもあれば、マジックも、歌も、ダンスもある。

 ここの区別をせず、ジャンルにとらわれないこともできるなと。それがこの3人の組み合わせなら可能性を狭めずに考えていけると思ったんです。

 例えば、日本武道館で何かをやるとなったら、そこに合致する、そこでしかできないエンタメがあると思うんです。「これしかない」だったら可能性が狭まってしまう。どんな場でもどんな形でもできる。それで言うと、芸人という枠にもとらわれないようにしているところもあるかもしれません。

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影響を受けたのはマイケルジャクソン