20代で感じた葛藤と空虚感
しかし、やはりそこはプロ。事務所の人たちの目に狂いはなかった。12歳でデビューを果たした川島さんは、その後も、「ブラッディ・マンデイ」(TBS系)や「怪物くん」(日本テレビ系)、「華和家の四姉妹」(TBS系)など、話題作に続けざまに出演し、みるみる知名度を上げていった。
「小中高は学校に行きながら働いていましたけど、当時は、寝なくても大丈夫っていうぐらい体力もあって、ずっと仕事の現場と学校を行き来するという生活でした」
小学生のころから、芸能界の第一線で活躍し続けている川島さん。10代は「駆け抜けた」年代だったという。
「特に何も考えることなく、全速力で走り続けていたら、いつの間にか20歳になっていた感じです。テレビは昔から大好きでしたけど、まさか自分がこのお仕事をしてるとは想像もしてなかったですね」
一方、20代は「闘ったというか、葛藤した年代です」と表現した。
「それまでは、何か新しいことが始まってそれを続けることが多かったのですが、20代になると終わることも出てきて。大学を卒業したり、「9nine(ナイン)」でのアイドル活動を終えて、すっきり終わったとしても、その瞬間に物足りなくなって、何かが抜け落ちたような空虚感がありました。そんな気持ちのときでも、新しいことが始まれば、そこになじむのに必死に頑張らなければいけなくて……。特に朝の情報番組『ZIP!』は、深夜3時半ごろに起床、しかも生放送という、それまでにやったことがなかったジャンルの仕事だったので、大変ではありましたね」