川島海荷さん(撮影/写真映像部・和仁貢介)
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 昨年末、12歳から18年間所属した大手芸能事務所から離れ、フリーとなった女優の川島海荷さん(30)。【前編】ではフリーになったきっかけや、悩みだったという「童顔」に対する今の気持ちなどについて聞いた。【後編】では、20代に経験したという葛藤や結婚観などを話してもらった。

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※【前編】<「川島海荷」見た目のコンプレックス”に悩んだ過去も「今はない。だから映える役もある」>より続く

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「渋谷で声をかけられたときが、私の人生が一変した瞬間でした」

 2005年9月、小学6年生のときだった。川島さんはテレビで見ていた憧れの街、渋谷に心躍らせながら、目的地である109-2(現・MAGNET by SHIBUYA109)に向かっていた。そして、いざ建物に入ろうとしたそのとき、前事務所のスカウトに声をかけられたのだという。

「中に入りたいのに、知らない人が話しかけてきて、それにすごくイライラしたのを覚えています(笑)。名刺とパンフレットを渡されたのですが、ドラマの見過ぎで、『絶対うそだ。これは高いお金をだまし取られるやつだ』と思って、全く信用していませんでした」

 後日、行われた面接も「やる気がなかった」と笑う。

「おはガールの子が所属していた事務所だったので、興味本位で行ってみたんです。面接で、『やりたいの?』と聞かれても、自分でもやりたいかどうかわからなかったので、『はい!』と言えずに、『うん……』みたいなどっちつかずな答えで。あとから聞いたら、事務所の人もやる気がなさすぎて入れようか迷ったみたいです(笑)。よく入れてくれたと自分でも思います」

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唐澤俊介

唐澤俊介

1994年、群馬県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。朝日新聞盛岡総局、「週刊朝日」を経て、「AERAdot.」編集部に。二児の父。仕事に育児にとせわしく過ごしています。政治、経済、IT(AIなど)、スポーツ、芸能など、雑多に取材しています。写真は妻が作ってくれたゴリラストラップ。

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大学卒業、アイドル終了してからの空虚感