記者会見で結婚について報告するロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平=2024年2月29日、アメリカ・アリゾナ州グレンデール(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 メジャーリーグでスプリングトレーニングが始まった。大谷翔平が移籍したロサンゼルス・ドジャースでは例年以上の盛り上がりだ。プロセスより結果で評価されるアメリカで、期待されていることは。AERA 2024年3月11日号より。

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 米メジャーリーグのスプリングトレーニングとは、公式戦が始まる前に、2月中旬から3月下旬にかけて行われるチームでの練習と調整試合のことを指す。日本のプロ野球でいう春季キャンプとオープン戦に当たる。

 今やメジャーの選手は、オフシーズンの間も個人トレーナーなどをつけて体力トレーニングや技術練習を行っている。なのでスプリングトレーニングは、個々の能力向上を目指す場というよりは、本番に向けて投球や打撃のタイミングの取り方を調整する場だと考えられている。そのためチームの勝敗成績は度外視される。大谷翔平もスプリングトレーニングの目的を、新しいチームに慣れて、コンディションを整えることだと述べている。

 チームにとっては、1軍と2軍の間にいるような選手をどう使うか見極める機会である。メジャー昇格を目指す若手にとっては首脳陣へのアピールの場となる。大谷もメジャーに来たばかりの18年のオープン戦で大不振だった時は、マイナーリーグでスタートすべきではないかとの声が上がった。

 メジャーのキャンプは、日本に比べて、全体練習の時間が短い。選手は朝早くにトレーニング施設に来て個人練習や全体練習をこなし、昼過ぎには帰宅する。日本に比べて調整方法は個人の裁量に任される部分が大きく、「やらされる練習」が短い。プロセスではなく、結果で評価されるアメリカ社会の一面が野球にも表れている。

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