服部と同学年で、3代目“山の神”として箱根の歴史に名を刻んだ神野大地(2012~15年度、青山学院大)は、コニカミノルタ入社2年目の2017年12月の福岡国際マラソンで初マラソンに挑んだ。同年2月の丸亀ハーフで1時間01分04秒の好タイムで大迫傑らを抑えて日本人トップのレースを見せてから満を持してのフルマラソンだったが、中間地点まで先頭集団に付いていったまでは良かったが、25キロを過ぎた辺りからペースが右肩下がりとなり、2時間12分50秒の13位でゴールした。その後もフルマラソン挑戦を続けたが、思うような結果は残せず。2021年12月の防府読売マラソンで2位となり、2時間09分34秒で念願のサブテン(2時間10分以内)達成も、2023年10月のMGCでは56位に沈んだ。

 こうして見ると、改めて「箱根=マラソン」ではないことがよく分かる。近年では、いわゆる“燃え尽き症候群”の選手は減少したが、依然として距離適正の問題が大いにあると言える。今後、「箱根から世界へ」を実現するランナーは出てくるのか。まずは、相澤晃(2016~19年度、東洋大)、田澤廉(2019~22年度、駒澤大)のマラソン出走を待ちたいところだ。

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