岸田文雄首相も、これまで通りの説明を繰り返し、「はっきりした経緯や日時などについては確認できていない」と話した。
二階派の事務総長を務める武田元総務大臣も「私も二階氏も全く関与していない」とし、「会計責任者のチェック機能が働いていなかった」と続けた。
武田氏の資金管理団体は2020年から22年までの3年間、派閥側から受け取った1172万円を政治資金収支報告書に記載していなかった。
最終日の政倫審には、西村前経済産業大臣、松野前官房長官、塩谷立元文部科学大臣、高木前国会対策委員長が出席した。不記載額は、西村氏(70万円)、松野氏(865万円)、塩谷立氏(196万円)、高木氏(865万円)。
ただ、いずれもこれまでと同じ、「会計は一切関わっていない」と事件の関与を否定した。
今後、証人喚問などの可能性も指摘されるが、有馬氏は「証人喚問は開催されないでしょう。大半を占める与党が反対する」と否定する。
これまでの話と一緒
有馬氏によれば、野党の一部の議員からは「表に岸田首相を引っ張り出したことは成功といえるが、実りある成果は何もなかった。思っていた以上に、出てくる内容はこれまでの話と一緒。野党も国民から悪い評価を受けるのではとの懸念の声が上がっている」という。
岸田首相は1日目の野田佳彦元首相との答弁で「在任中は政治資金パーティーをやらない考えだ」と話した。
有馬氏は「岸田首相が“やらない”と言い切ったことは高く評価する。党内にも、パーティーを自粛する流れを強めることができる」と言う。