悠仁さまが高校に入学した2年前にも、「皇位継承者である悠仁さまへの期待」をたずねる質問が出た。しかし、事前に予定されていなかった関連質問だったためか、陛下の答えは「ぜひ実り多い高校生活を送ってほしい」といった程度にとどまった。
一方で今回の会見では、悠仁さまの私生活についても触れた。トンボや野菜の栽培、学校のバドミントン部の活動などについて「生き生きと話してくれます」と、現天皇が将来の継承者と交流をしている様子をさりげなく伝えている。
注目されている大学への進路については、「将来をしっかりと見つめながら実りの多い高校生活を」と言葉を締めた。
「天皇陛下は、質問の内容以上に皇族としての準備や私生活など細かいところまで答えています。世間では秋篠宮家への批判が集中しています。また『紀子さまは、皇后雅子さまや愛子さまを意識している』といったトーンを匂わせ、天皇家と秋篠宮家の分断をおもしろおかしくあおる記事も少なくない。両家は分断していませんよ、と柔らかに伝えているように感じました」
秋篠宮家との交流を発信
天皇陛下は以前も、天皇家と秋篠宮家とのやり取りについて言及している。たとえば、即位し、天皇として初めての誕生日を迎えた2020年の会見だ。
皇室の少子高齢化や継承問題についての質問に対し陛下は、皇室制度や会話の内容についての言及は控えるとしながらも、
「秋篠宮とは、折に触れ、いろいろな話をいたします」
と、皇室の将来に向けて意見を交わしていることを明らかにしている。
また昨年9月、ご一家は都内で開催された「日本伝統工芸展」を訪ねた。案内役を務めた秋篠宮家の次女の佳子さまを、天皇陛下が「佳子ちゃん」と呼んだことが話題になった。