大学受験が本格的なシーズンに突入した。過去に話題となった記事を再配信する。(この記事は、2023年9月24日に配信した内容の再配信です。肩書、情報等は当時)
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中学受験本番がぐっと近くなったように感じる秋。夏の模試結果が出る時期であり、親子で焦るケースも少なくないだろう。どう乗り切ればいいのか。子ども4人が東大理IIIに合格した「佐藤ママ」こと佐藤亮子さんと、中学受験カウンセラーの「きょうこ先生」こと安浪京子さんが語り合った。AERA 2023年9月25日号より。
安浪(以下安):今は夏休み明けの模試の結果が出ている頃ですよね。親にとってはかなり大きいストレスがかかる時期です。
佐藤(以下佐):そうですね。親もいよいよ、という感じになってきますね。でも親の焦りは禁物です。というのも、子どもって見えないけれどプレッシャーを感じているものなんですよ。だから親が追い込めば追い込むほど点数が取れなくなる。
安:それはありますね。全然ダメだった模試も家で解き直ししたら何十点も上がっていて、だったら偏差値ももっと取れていたのに……といったこともざらにあります。でも、気負ってミスをするという経験を今しておくことは大事なんです。本番でそれをやってしまったらつらいですから。
3日間考え抜いた
佐:それで思い出すのは三男のときですね。夏休みの最後に灘中オープンみたいな模試があったんですけど、算数が100点満点中なんと9点だったんですよ。私でも解けそうな問題が三つできているだけであとは全部バツ!
安:なんと! 佐藤さんのお子さんでもそんなことがあったんですね。
佐:それこそ家で解き直ししたら結構出来ているんですよ。三男は普段はポーカーフェースで楽しそうにやっているんですが、結構プレッシャーを感じていたのかな、と思いました。
安:お兄ちゃん二人が灘中に行っているわけですしね。
佐:そうなんですよ。それで、上二人には家の中ではしばらく学校の話をしないで、って言いました。「灘」って大きく書いてある体操服を家の中で干さなくちゃいけない時は裏返して干したり(笑)。
安:目に見えるプレッシャーのもとを消そうとしたんですね。