芦田は国士舘大時代は目立った成績を残せなかったものの、社会人野球のオールフロンティアで1年プレーした後にBCリーグの武蔵に移籍し1年でNPB入りを果たした。少し小さいテイクバックでボールの出所の見づらいフォームから150キロ前後のストレートを投げ込み、決め球のフォークで三振を奪えるのも魅力だ。こちらもリリーフとして1年目からアピールして早期の支配下登録を目指したい。

 一方の野手では福島圭音(白鴎大→阪神育成2位)が面白い。体は大きくないものの運動の力の高さは抜群で、大学でも2年春から不動のレギュラーとして活躍。4年春は9試合で打率.526、リーグ記録となるシーズン20盗塁をマークして数々のタイトルを獲得し、チームの優勝にも大きく貢献した。盗塁記録を作ったことからスピードが話題になることが多いが、肩の強さとパンチ力も申し分なく、外野手としての総合力も高い。昨年チームは近本光司が故障した時に苦しんだだけに、まずは外野のバックアップ要員として支配下登録を目指したい。

 それ以外の野手でキャンプでも評判になっているのが大泉周也(BCリーグ福島→ソフトバンク育成1位)と尾田剛樹(BCリーグ栃木→中日育成3位)の2人だ。大泉は日本製鉄鹿島では結果を残せずに3年で退社。BCリーグの福島でも2年目まではNPBから注目されるような存在ではなかったが、3年目の昨年一気に打撃が開花し、61試合で16本塁打、長打35本、52打点という見事な成績を残してドラフト指名を勝ち取った。たくましい体格から引っ張るだけでなく広角に長打を放つことができるのが大きな長所。打つ以外のプレーはそこまで目立ったものはないが、自慢の打撃をアピールして支配下登録、そして一軍定着を目指したい。

 一方の尾田はスピードが魅力の外野手。大学では久保修(大阪観光大→2022年広島7位)とともに外野の一角として活躍。卒業後に進んだBCリーグの栃木でも1年目から主力となり、65試合で32盗塁という成績を残した。

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