わかり合えない寂しさを感じたら「普通の人」でいることを意識して　しいたけ.さんがアドバイス

　AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:あと3年で定年ですが職場が嫌でたまりません。周囲は30～40代中心で興味のない話題で盛り上がっていて、入る気もしません。向こうもそんな私に距離を置いている感じです。散々身を粉にして働いてきてバブル期も知っていますし、早く引退したいです。しかしまだ年金をもらうわけにもいかず、頑張るしかありません。母の介護も始まりました。どうしたら平穏に暮らせるでしょうか。（女性／教員／62歳／さそり座）

A:これは、僕自身が持っている弱点とも直接リンクしているように感じて、突き刺さっちゃいました。このご相談を受けて、自分の恥ずかしい話をしたいと思います。

　昨年、昔通っていたスポーツジムに再入会しました。引っ越しもあって違うジムに入っていたんですけど、昔通っていたそのジムはインストラクターの方々もフレンドリーで親切だったので、やっぱりそこがいいなと思って違う店舗に入り直したんです。

　そうしたら、そこのインストラクターたちがクールというか、全然話が弾まない。それで僕は、いい年をして、ちょっとふてくされてしまいました。このジムの昔の先輩たちを僕は知ってるぞ、彼らはこうだったぞ、みたいに思ってしまうんですよね。本当、器が小さい人間なんです。

　もちろん相手の前で不機嫌になったりはしませんが、「そっちがクールならこっちだって絶対話しかけてやらないぞ」みたいな、どうしようもない気持ちが自分の中に増殖していく気配を感じました。

　これはいかん、この気持ちは何だろうって考えてみたんですが、寂しさなんだと気づきました。自分を特別視してほしい、という類の寂しさ。