女優の財前直見さん(58)は1980年代後半から30年以上にわたり、ドラマ、映画で活躍し続けている。役に合わせてさまざまな表情を見せる多彩な演技力は折り紙つきだ。「お金がない!」「お水の花道」(ともにフジテレビ系)、「ごちそうさん」(NHK)など、名演技で視聴者を魅了した作品は数知れない。【前編】では2007年に大分に移住した理由やそこで得られた精神的な幸福、子育てや終活への向き合い方について語ってもらった。【後編】では女優になった意外な経緯、若さを保つ秘訣(ひけつ)について話を聞いた。
※【前編】<90年代トレンディー女優「財前直見」が大分移住を決めたワケ 「女優扱いされる姿を息子に見せたくなかった」>より続く
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――財前さんは高校を卒業後、大分から東京に出て芸能活動をスタートさせます。女優になりたい思いは幼少期からあったのでしょうか。
なかったですね。中学生のときに、「たのきんトリオ」のトシちゃん(田原俊彦)のファンだったので、「女優になりたい」と冗談で言ったけど、本気ではなかった。高校3年生のときに、「キャンペーンガール」に選ばれたことで、ガラッと変わりました。人生はわからないものですね(笑)。