鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、漫画原作のドラマ化について。
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僕は現在「離婚しない男」というドラマの脚本を書いています。漫画原作です。だからこそ、ドラマ「セクシー田中さん」からの“事件”がより痛みを感じます。
僕は「離婚しない男」という漫画原作を渡されて、「この漫画を原作に」とオファーをされました。全部読んで、自分の世界観を出すことが出来るならば自分なりにおもしろい脚本に出来ると言いました。結果、全9話で、特に後半は原作をアレンジして作りました。
プロデユーサーさんからは僕のアレンジに関して、原作者さんは問題ないと言ってくれてると聞きました。
今回のニュースを見て、色々考える。
「本当は嫌だったんじゃないか」とか、色々と。
それでもトラブルが起きてしまう
テレビではドラマ枠がとてつもなく増えていきました。配信含めた二次利用を考えると、バラエティーよりもドラマの方がやりやすく回りやすいのでそうなっている。
ドラマ枠が増えると、やはり、漫画原作も増えていく。
ドラマプロデユーサーの中には、オリジナルの企画を考えるよりも、色んな漫画を読みあさって「種」を探す人も多いと思う。
ヒット漫画なら自然とその作品のことは色んな人の目にとまる。だがヒットした時点でそれをドラマ化したいという人は増えていく。だから他社と原作の取り合いになる。そして原作を獲得したところが出版社を通して原作者の意向を聞き、作っていくことになるのだろう。ただ、それでも今回のような脚本をめぐるトラブルは起きてしまう。