「給料=あなたの能力」ではない


 日本では総合商社・コンサル・海運がぶっちぎり、世界ではTOP4が高年収企業の代表だ。日本人は総合商社にいるだけで、10年目・1500万円はほぼ確定する。全く仕事をしない窓際の40~50代社員でも、総合商社では年収2000万円以上をもらえるので「ウィンドウズ2000」と昔から呼ばれる。世界TOP4で働けば高年収&使い切れない大量の有休が得られる。夏休み・年末の長期休暇はそれぞれ3週間以上が当たり前だ。

 一方で、低賃金の代表である日本の飲食業界でシフト過多&残業&メニュー考案&接客を頑張っても、なかなか年収は上がらない。現場の店長は祝日という概念さえ消え、休暇も少ない。駅前でよく見るミドリの某コーヒーチェーン店は、年末は12月30日まで、年始は1月2日から営業していた。

 結論、どこのイスに座るかであなたの年収は決まる。どんな努力をし、何をするか、上司から評価されるかは関係ない。高い給料=高い能力ではない。

 最重要はどこの業界・会社で働くかだ。上司の評価によるボーナス上下は“誤差”でしかない。

 1年間、必死に頑張り続けてもボーナスが±30万円しか変わらない日本企業の話をよく聞く。であればサボった方が得をするので、仕事をするフリ・もめている風の演技だけ上手くなるプロサラリーマンが完成する。劇団のように仕事をするフリだらけの職場は嫌だ。悪いイスに座ったまま上司にゴマスリをしても意味が無いのである。/南 祐貴(セカニチ):Koru-workers株式会社 代表取締役

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