大好きな友人に美味しいパンとケーキをドンと送ったら合計金額がコレ。幸先は完璧!(写真:本人提供)

 もう一つの理由は自分の年齢。まもなく59歳ともなると、身近な人の思わぬ訃報を日常的に聞くようになる。その度に、自分にもいつ何が起きるかわからないと思う。

 でもそう思った時の感情は、若いころ想像していたような焦りや悲しみではない。むしろ、ヨシヤルゾという静かなる力が湧いてくるのだ。だって明日死ぬかもしれないと思えば、取り返しのつかない過去のあれこれや、起きてもいない未来を妄想してクヨクヨしている暇などない。今できること、やるべきことを自分なりに一生懸命やるだけだ。なので今新聞を開いて最も熱心に見るのは訃報欄。今の私は多分に他人の死に励まされて生きているのである。

 そうして今を生き、今日を生き、ありがたくも新年を迎えることができた。このありがたき1日をどう生きるか。自分にできること、すべきことは何なのか。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

AERA 2024年1月15日号

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