統合失調症に対する理解を呼び掛ける講演活動を全国各地で精力的に行う
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 お笑いコンビ「松本ハウス」は1990年代のバラエティー番組で大ブレークし、多忙な日々を送っていたが、ハウス加賀谷(49)の統合失調症の症状が悪化。99年に活動休止を余儀なくされた。2009年に相方の松本キック(54)と活動を再開後は芸人活動の傍ら、統合失調症に対する理解を呼び掛ける講演活動を全国各地で精力的に行っている。【前編】では表舞台から姿を消した当時の思いなどを語ってもらった。【後編】では幻聴、幻覚に悩んだ学生時代、両親に抱く特別な思いについて話を聞いた。

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【前編はこちら→お笑い芸人・ハウス加賀谷 人気絶頂で姿を消して24年…「嫌いな自分を評価される矛盾が苦しかった」】

 お笑いコンビ「松本ハウス」は1990年代のバラエティー番組で大ブレークした

世の中にはいろいろな人がいる

――講演活動に対する思いを聞かせてください。

 講演に来てくださるのは(統合失調症の)当事者、ご家族の方が多いです。もちろん、初めてこの病気を見聞きする方もいらっしゃいます。知らない方たちに感じてほしいのは、世の中にはいろいろな人がいるということです。統合失調症でも症状は様々ですし、ひとくくりにできない。僕が特別とかではありません。講演は全国各地に呼んでいただいていますが、コロナ禍はなかなか開催できなくて。その時にX(旧ツイッター)を始めて、皆さんからの質問に回答する【ハウス加賀谷のなんでも質問箱】を設置しました。職場や学校、家族間での人間関係に悩んでいる方や、精神疾患で悩んでいる患者さんやご家族から多くの相談が寄せられて。今までの合計で9000本近くに答えていますが、こちらの回答が2000文字近くになってしまう時もあります。

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アドバイスできることが増えている