野手では楽天を自由契約となった西川遥輝、現役ドラフトで巨人から北村拓己の2人を獲得。西川は楽天では目立った成績を残すことはできなかったが、打率に対しての出塁率の高さはまだまだ健在で、サンタナ以外の外野が固定できていないチーム事情を考えても良い補強のように感じる。北村も中山礼都や門脇誠の台頭で出番を減らしていたが、二軍での実績は申し分なく内野のレギュラー争いに加わることも期待できる。FAで山崎福也、石田健大の獲得はならなかったが、それ以外でも積極的に動いていた印象は強い。

　パ・リーグではオリックスが西川龍馬、ソフトバンクが山川穂高、日本ハムが山崎福也とFAで選手は獲得しているが、オリックスは山本由伸と山崎、日本ハムは上沢直之が退団するなどマイナスも大きいことから上位3チームには選ばなかった。ただまだキャンプイン、開幕まで時間は残されているだけに、ここから驚くような補強を見せる球団が出てくることを期待したい。（文・西尾典文）

西尾典文／1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所（PABBlab）」主任研究員。

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