カイ・シュー(左):1993年2月3日生まれ。「奇蹟」でファン・ジョールイ役を演じた。17歳の時にスカウトされ、モデルとして活躍/タロ・リン:2002年12月11日生まれ。「奇蹟」で医学を志す高校生、バイ・ゾンイー役を演じ、ドラマデビューを果たす。今後の活躍が期待される新世代俳優のひとり(撮影/写真映像部・高野楓菜)

一番先に死ぬのは

ルイス:僕が一番好きなのもそのシーンです。9話は2人の間でずっと積み上げてきた感情や出来事がひとつのピークを迎えます。見ごたえがあります。

カイ:僕が好きなシーンも9話にあります。バイとファンが完全に袂を分かち、それに対するバイの深い悲しみがすごく伝わってきました。

タロ:僕は5話のバイの家で酔っぱらったアイをチェンがお姫様抱っこをして連れ帰るシーンが好きです。バイからしてみれば、チェンとアイは両想いとわかるけど、2人はそれにまだはっきりと気付いていないという曖昧(あいまい)な状態が興味深いです。

――再共演するなら、どんな役柄でどんな作品に出てみたいか。

ナット:この4人は4兄弟みたいな関係性です。カイさんは落ち着いていて頼もしく成熟しているので長男。僕は普段何をやっているかわからない遊び人の次男。ルイスはマイペースの三男。タロはいじられキャラで不器用なんだけど、自分の得意な分野に対しては専門的な知識を持っていて周囲を驚かせる末っ子。そんな4人兄弟の役をやりたいですね。

カイ:まさに4人ともナットくんが分析した通りの性格です(笑)。僕はこの4人でゾンビ映画をやってみたいです。

ルイス:一番先に死ぬのは誰?

タロ:多分僕だよ。

ナット:いや、違う。タロが最初にゾンビに襲われるんだけど、僕が助けるから、僕が一番先に死ぬと思う(笑)。ルイスは頭が良いんだけど、自己中なキャラで2番目に死ぬ。最後まで生き残るのはやっぱり頼もしいカイさん。でも結局、ゾンビになったタロくんがカイさんを噛んでゾンビになっちゃう。そんな「新感染 ファイナル・エクスプレス」みたいな作品をやりたいです。

(構成/ライター・小松香里)

AERA 2024年1月1-8日合併号

撮影/写真映像部・高野楓菜