「奇蹟」は台湾BLドラマ界を牽引するリン・ペイユーが脚本を手掛け、ヒット作「Be Loved in House 約・定~I Do」のアニタ・ソンと共にプロデューサーを務めた(撮影/写真映像部 高野楓菜)
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 台湾のBLドラマ界が活況だ。人気ドラマ「奇蹟」で主役の2組のカップルを演じた俳優が来日、まっすぐな想いを語った。AERA 2024年1月1-8日合併号より。

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――台湾のBLドラマ界を牽引するリン・ペイユーが脚本を手掛けたドラマ「奇蹟」は、Rakuten TVの視聴数総合チャートで1位、異例のヒットを記録した。主役の2組のカップルを演じた4人は、喜びと戸惑いを隠さない。

カイ:何人もの日本のファンの方からメッセージをいただいて驚いています。

ルイス:配信が始まって半年も経っていないのに、急激に注目されて、そのスピード感に必死で付いていこうとしています。

ナット:僕はこの環境の変化にどう慣れるべきか探っています。

タロ:この変化に早く慣れて、ファンの方にお返ししたいです。

――出演ドラマが海を越えて受け入れられた理由を分析する。

ナット:以前ルイスくんが、「国籍や性別は愛には関係なく、愛があること自体に価値がある」と言っていたんですが、僕も本当にそう思います。

ルイス:人はどうしても「自分のタイプはこういう人」と決めてかかりがちですが、全く違うタイプの人を好きになることもあるでしょう。先入観を持たずに、いかに自分に対して誠実で素直であるかが大切だと思ったので、そう言いました。

タロ:僕もボーダーレスな愛が描かれていることが、ヒットの一番の理由だと思います。

カイ:BL作品に注目している人が多いことも大きいと思いますが、この4人が役にぴったりなのと、仲が良いのも理由のひとつだと思います!

ナット:改めてそうやっていわれると、恥ずかしいです(笑)。

カイ:(笑)。性格も合ってるよね。

ルイス:お互いが持っていない部分を補い合える関係なのが良いと思う。そして、4人とも自分に対して素直。腹を割って話をするので、どんどん仲が良くなりました。

カイ:人はどうしても自分と誰かを比較してしまいます。でも、なるべくそういう意識は持たずにやるべきことをやる。そして、人の良いところを見つけたら素直に祝福する気持ちを持てば、いい関係性が築けます。それで僕たちも仲良くなれました。

タロ:僕が演じるバイの家で、カップルを演じるカイさんと二人の撮影があって、とても緊張するシーンだったんですが、ナットくんとルイスくんが現場にいてくれたことで、リラックスして撮影に臨めました。

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