天龍源一郎(てんりゅう・げんいちろう)/1950年、福井県生まれ(撮影/写真部・掛祥葉子)

「環軸椎亜脱臼(かんじくつい・あだっきゅう)に伴う脊髄症・脊柱管狭窄症」と「敗血症性ショック」で長らく入院生活を続けていた天龍さん。自宅療養中のところ、今回は“モテる”をテーマに語ってもらいました。

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 相撲時代にモテていたといえば、一番最初に思い浮かぶのはやっぱり大鵬さんだ。相撲部屋には毎日のように段ボール2、3箱分のファンレターが届くし、6畳間を大鵬さん宛のファンレター保管場所として使っていたくらいだ。

 そこに届いたファンレターを一通ずつ開封して、中身を確認して大鵬さんに届けるのが俺たち下っ端の役目だった。俺が幕内に上がったときに与えられた個室が、このファンレター部屋だったんだよ。

 もちろん、ファンレターだけでなく、結婚前ということもあって訪ねてくる女性も多かった。地方巡業先で大鵬さんが女性とお話しているのを見かけると、その先はどうなるか読めるから、先回りして大鵬さんの部屋を張っているんだ。そうすると、大鵬さんと女性が帰ってきて。という場面を覗いたことがよくあった。

 地方巡業では各地に大鵬さんのお気に入りの女性が来ていて、マッサージを受けながら昼寝をするのが常だった。巡業で周りにはほかの部屋の力士がいるから、さすがにそれ以上はなかったけどね(笑)。

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相撲界のモテ男ふたりとは?