
12月8日に行われた第2回現役ドラフト。昨年に続き2巡目は行われず、合計12人の選手が移籍することになった。新天地での活躍が期待できる選手は誰なのか。今シーズンまでのプレーぶりや、チーム事情などから探ってみたいと思う。
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まず今シーズン最も成績を残した選手が愛斗(西武→ロッテ)だ。一軍で73試合、そのうち63試合が先発出場で55安打、4本塁打を放ち、ライトとしての守備力でも高い数字をマークしている。いわば外野の準レギュラーと言える存在であり、この移籍には多くの西武ファンからも驚きの声があがっていた。交換要員になった理由としては昨年に比べて成績が下がったこと、通算打率は.220と確実性に乏しいこと、そして長谷川信哉、蛭間拓哉などの若手に使える目途が立ったことなどが考えられる。
移籍するロッテの外野手事情を見てみると、どのポジションも先発で100試合以上出場した選手は不在で、固定することができていない。愛斗が西武で主に守っていたライトを見ても、来季で39歳となる大ベテラン・荻野貴司の49試合というのがスタメンで最多の数字となっている。また来年30歳未満の右打の外野手で今季一軍の試合に出場したのが山口航輝、山本大斗の2人しかおらず、山口はファーストを守ることが多いということも愛斗にとっては追い風となりそうだ。持ち味であるパンチ力と高い守備力をアピールしながら、確実性も向上すれば一気にレギュラー獲得ということも考えられるだろう。
投手で今年最も一軍の戦力となっていたのが馬場皐輔(阪神→巨人)だ。リリーフで18試合、先発で1試合に登板し2勝1敗3ホールド、防御率2.45とまずまずの数字を残した。ちなみにリリーフだけの登板に絞れば防御率は1点台であり、18試合中14試合を無失点で抑えている。時折制球を乱すのは課題となっているが、150キロに迫るストレートと鋭く落ちるスプリットで三振を奪えるのも魅力だ。