微笑ましい「ごっつんこ」
天皇ご一家のご静養先の写真はいつも仲が良さそうで微笑ましい。なかでも、雅子さまの笑顔が弾ける2023年ベストといえば、4月5日、春の御料牧場での「ごっつんこ」ではないだろうか。天皇陛下が「あそこにちょっと桜が……」と指し示され、振り返ると雅子さまのおでこが! 天皇陛下と雅子さまはごっつんしてしまった。
雅子さまのとっさのひとことが素晴らしかった。「ごっつんこ」と優しくつぶやき、声を出して笑い合った。それにつられて愛子さまも笑顔になった。何度映像で見返しても微笑んでしまう、心が温かくなるシーンだ。
この一年を通じて笑顔の雅子さまに、大手企業のマナーコンサルティングやNHK大河ドラマ、映画などのマナー指導も務めるマナーコンサルタントの西出ひろ子さんはこう話す。
「この一年間、雅子さまがマスク越しでもわかるほど微笑まれているのが印象的でした。目が微笑んでいらっしゃいます。笑顔をマニュアル的にいうのであれば“口角をあげて、歯を何本見せる”などと言われていますが、それは単なる作り笑顔で、気持ちは伝わりません。
こうして一年間を振り返ってみますと、雅子さまの笑顔は気持ちの伝わってくる、気負いを感じさせない、本当に心から自然な微笑みでした。その微笑みは私たちをも微笑ませてくださるものでしたし、雅子さまの微笑みから、幸せな気持ちにさせていただいた感じがいたします」
西出さんは、「天皇陛下の存在も大きいのでは」と続けてこう話す。
「ご成婚から30年、天皇陛下と雅子さまは信頼し合い、支え合っていらっしゃることが映像を通じて感じられます。雅子さまは天皇陛下が支え守ってくださる安心感もあり、皇后陛下としての自信といったものに、この一年間、一層磨きがかかってきたのではないでしょうか」
天皇陛下とともに支え合いながら、還暦を迎えた雅子さま。西出さんはこう言う。
「還暦を迎える50代の最後の一年間をさまざま色々な意味でまとめの年とし、いい意味で、とても前向きな新たな人生のスタートを歩まれるのではないかと思います。これまでできなかったこともあるかもしれないのですが、そうしたこともきっとこれから達成されていかれるくお姿が目に浮かびますね。
今年、21年ぶりに国際親善でインドネシアを公式訪問されたように、グローバルな活動も増えていかれるのではないでしょうか。仲が良いといわれるご夫婦ですから、天皇陛下もさらに雅子さまを応援なさると思います」
還暦を迎えられた雅子さま。その温かい微笑みは、さらに輝きを増していくことだろう。(AERA dot.編集部・太田裕子)