AERA 2023年12月4日号

みんなが幸せになる

――SKY-HIは「D.U.N.K.」のプロデューサーであると同時に、音楽事務所BMSGの代表でもある。しかし、自社に所属するアーティストだけに光を当てることはしない。カルチャーにとって必要だと信じることを愚直に実践する。

SKY-HI:ビジネス的には自社興行をやった方が格段に利益が出ます。そして、プロデューサーとして矢面に立つことで石も槍も飛んできます。いわれのない批判を受けて腹が立つことだってありますが、それでも僕が「D.U.N.K.」をやるのはダンス&ボーカルシーンやダンスカルチャーにとって必要としか思えないから。そこで生きる僕にとっても、これから生きていくBE:FIRSTやMAZZELにとっても、他の事務所のアーティストにとっても必要なイベントだと思っています。水槽の水は、誰かが手を汚してでも綺麗にしないとダメなんです。「みんなが幸せになるというすごくシンプルなことが、なぜ世界で一番難しいんだろう?」とつくづく思いますが、みんなが幸せになれるパーティーとして「D.U.N.K.」はしばらく続けていきたいと思っています。

――様々な役割を一身に背負っている今、誰かに代わってほしいと思うことはないか? そう聞くと、きっぱり答えた。

SKY-HI:そう思わなくはありませんが、簡単に代わりが務まるくらいだったら「D.U.N.K.」はこのスピードでは大きくならなかった。ただ、サポートしてくれる人は確実に増えています。前回は僕が提案したアイデアの中でも「みんながwin-winになる」というハードルを越えられず実現できなかったことがたくさんありました。今回すごく嬉しかったのが、&TEAMのNICHOLASやATEEZのHONGJOONGが、僕がいないところで「こういう企画がやりたい」と提案してくれたこと。そういう発露ひとつひとつが非常に助かりますし、そのおかげで大変なことがどんどん減っています。

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