立憲民主党の塩村あやか参院議員

「友営」から「色恋」「本営」に

 悪質ホストクラブ問題を国会で取り上げた立憲民主党の塩村あやか参院議員は「現行法でも対応できることはある」としてこう話す。

「風営法や売春防止法、また売春を斡旋したら職業安定法に抵触します。消費者契約法にあるデート商法も適用の対象になります。ただ、どれも証拠がないと適用は難しいので、どういうケースでどういう法律が使えるのかをきちんと示してくれと政府に要求しています。政治が介入できる余地はまだまだあります」

 通常、ホストクラブは新規の客には「初回」といって1000円~3000円の安い値段で接客する。初回料金の安さにつられて、一歩店内に足を踏み入れれば、客は「姫」と呼ばれ、複数のホストがひっきりなしに「かわいいね」など甘い言葉をささきかけてくる。きらびやかな内装とともに、まるで別世界の演出が用意されている。だが、その雰囲気に酔いしれて2回目に来店すると、金額は「通常料金」が適用される。

「若い女性が、多額のお金を貢がせるような巧妙なスキームができ上がっています。最初は『友営』と言って、友達感覚で通ってもらえるようにフランクに接し、次第に女の子に恋人関係をにおわせる『色恋』営業を仕掛けていく。そして、実際に“姫”は何人もいるんだけど、その女の子だけが頼りと思わせるような『本営』へと移行していくんです。この段階になると、結婚をチラつかせたり、ホストの荷物が女性の家にあったりします」

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ドバイまで行って「海外売春」