日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「アメリカの祝日・感謝祭に気づいたこと」について、鉄医会ナビタスクリニック内科医・NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。
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11月の第4木曜日(11月23日)、アメリカは最も重要な祝日の一つであるThanksgiving(感謝祭)を迎えました。有難いことに、サンディエゴで知り合った女性にお声がけいただき、伝統的な感謝祭の夕食をご馳走になることに。
人生ではじめて、感謝祭を経験することができたと共に、みんなで集まり食事を共にすることのありがたさ、文化や伝統を受け継いでいくことの大切さを感じたひと時となりました。
多くの日本人にとって、馴染みのない感謝祭ですが、在日米国大使館(※1) のホームページによると、「アメリカの感謝祭は、家族や友人と集い、伝統的な料理を食べ、日々の生活に感謝する日」であり、1621年に現在のマサチューセッツ州で3日間にわたり行われた豊作祭を起源とし、毎年11月の第4木曜日にお祝いするとあります。
もともとはというと、原住民であるワンパノアグ族が新大陸で生き延びるために必要な農作物の育て方、狩猟や漁の仕方などをイギリス人入植者に教えてくれたことへのお礼に、入植者たちがワンパノアグ族を食事に招待したことだそうで、入植者たちは野生の七面鳥、アヒル、ガチョウ、魚介類、トウモロコシ、野菜、ドライフルーツなどをふるまい、ワンパノアグ族は鹿肉を持ってきたのだとか。