※写真はイメージ(gettyimages)

 2024年1月から新しいNISA(少額投資非課税制度。以下、新NISA)が始まる。ほったらかしで運用するにしても、気になるのはコスト面。お得なポイントを紹介する。AERA 2023年12月4日号より。

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 SNSで資産運用に関する情報を発信するレイチェルさんも、「全世界株式の投資信託を積み立てるだけ」のほったらかし新NISAを推す一人だ。レイチェルさんは神奈川県在住の30代。誰もが知る大手IT企業で働いていたが、現在は慶応大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の大学院生として、一時的に貯金を取り崩しつつ学んでいる。

 レイチェルさんは米国株の著書を出版したが「初心者が新NISAを始めるなら、投資信託から」と語った。

「なかでも全世界株式の投資信託なら“全部入り”ですから、国すら選ばなくていい。完全にほったらかせます。『今は米国がナンバーワンだけど20年後はどうなっているか』などの不安とも無縁です。ただ、NISA口座を開く金融機関によっては全世界株式が無いかもしれません。その場合は『先進国株式』でもいいと思います。そして米国ナンバーワンが今後も続くと考える人は、『米国株式(S&P500)』でもいい」

AERA 2023年12月4日号より

 全世界株式がイチ押しだが、先進国株式や米国株式(S&P500)でも由々しき問題はないということだ。それよりも少し気にしたいのは、コスト面。

 投資信託には「信託報酬」という運用コストがかかる。当然、安いほうがうれしい。

AERA 2023年12月4日号より

「定番は三菱UFJアセットの『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』です。信託報酬は0.05775%以内(年率、税込み/以下同)と激安です」

 全世界株式の投資信託でeMAXIS Slim以外のおすすめは、野村アセット「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」(0.05775%)と楽天投信「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」(12月1日から0.0561%)。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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大西洋平

大西洋平

出版社勤務などを経て1995年に独立し、フリーのジャーナリストとして「AERA」「週刊ダイヤモンド」、「プレジデント」、などの一般雑誌で執筆中。識者・著名人や上場企業トップのインタビューも多数手掛け、金融・経済からエレクトロニクス、メカトロニクス、IT、エンタメ、再生可能エネルギー、さらには介護まで、幅広い領域で取材活動を行っている。

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