たとえば、文章の中でeat(食べる)という単語の周辺に出てくるのは、apple(リンゴ)やbread(パン)、fork(フォーク)、plate(皿)といった食べ物や食事に関係するものが多く出てきそうです。
また、cooking(料理)の周辺語を調べると、もしかしたら重なってくるかもしれません。一方、あえて極端な例を出せば、computer(コンピューター)やnetwork(ネットワーク)のようにeatとは意味的つながりの薄い単語が出てくる確率は低いでしょう。周辺語が似ている単語同士は意味も似ていると言えそうです。
この発想をもとにすれば、AIにも、意味が似ている単語を見分けることができるようになります。
「周辺語が似ているならば意味が似ている」と考えて、周辺語の似ている度合いを数値として表せばよいわけです。
そうすれば、eatとbreadは意味が近い(食べ物関係)、eatとcomputerは意味が遠いというようなことがAIにも判断できるようになります。
もう少し突っ込んだ理解をしたい方のために、さらに詳しくお話しします。つまり、上記の考え方をもとにすれば、本来の「単語の意味を数値化する」という課題を、「周辺語に基づいて単語を分類する」という課題に置き換えることができます。