【第5段階・終末期】

歯を支える歯槽骨が溶けて、土台を失った歯が抜け落ちる。

 歯周病は「サイレント・キラー」と呼ばれ、第1段階の歯肉炎では痛くもかゆくもありません。しばらくはおとなしい状態のまま進行します。

 このおとなしい段階で治療をすることが大事なのです。歯肉炎の段階では歯ぐきは腫れているものの、出血はなく、歯槽骨も溶けていません。治療をすれば元通りの健康な状態に戻ります。残された歯を守るためにも、ぜひ、早めのケアをお願いします。

書籍「続・日本人はこうして歯を失っていく」(著・日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会)より
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若林健史

若林健史

若林健史(わかばやし・けんじ)。歯科医師。医療法人社団真健会(若林歯科医院、オーラルケアクリニック青山)理事長。1982年、日本大学松戸歯学部卒業。89年、東京都渋谷区代官山にて開業。2014年、代官山から恵比寿南に移転。日本大学客員教授、日本歯周病学会理事を務める。歯周病専門医・指導医として、歯科医師向けや一般市民向けの講演多数。テレビCMにも出演。AERAdot.の連載をまとめた著書『なぜ歯科の治療は1回では終わらないのか?聞くに聞けない歯医者のギモン40』が好評発売中。

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