来年のデビュー40周年を前に、約9年ぶりのオリジナルアルバム「DEVOTION」のリリースや全国ツアー等、精力的に活動中。右から小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登

日々更新される情報

小室:あと「実はファンだったんです」と言われることが多い。「実は」がつくんですよね(笑)。今のリスナーの方に対しては、洋楽も含めてこれだけ毎日さまざまなアーティストが登場している時代によくTMの曲を聴いてくれているなと思います。

宇都宮:とんでもない数のアーティストがいるからね。

小室:昔は「あのアーティストはどこに行ってしまったんだろう」と思うこともありましたが、今はそんなことを考える隙間もないほど、あらゆることに対する情報が日々更新されていく感覚があります。

──最後に、3人がひかれる“レトロなもの”について聞いた。

宇都宮:自分のツアーでパンタロンやサイケなアイテムや70年代のレトロな衣装をバンドメンバー全員で着たことはあります。「懐かしいな」と思いました。

小室:楽器の演奏者としてはその時代の楽器ならではの音にひかれます。

AERA 2023年11月6日号より

木根:日々昭和の風景写真が投稿されるフェイスブックのグループに参加しています。例えば、昭和48年の銀座の歩行者天国や戦前の風景をカラーにした写真が上がっている。「昔の新宿駅前はこうだったんだ?」とか「渋谷にロープウェーがある時代があったんだ?」と思いながら楽しんでいます。昭和関連の写真集を買ったこともあります。

(構成/ライター・小松香里)

AERA 2023年11月6日号より抜粋

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