藤本は人柄が良く、真面目なイメージもあるため、当て逃げをしたというのは意外な感じがした。彼のことをよく知る芸人たちも、彼がそういうことをする性格だとは思えない、信じられない、何か事情があったのではないか、といったことを口々に語っていた。

藤本の代わりは存在しない

 私自身も藤本には良い印象しかない。離婚後の取材の際、写真撮影時に無茶振りで「チョリースをやってもらってもいいですか?」とリクエストしたところ、「ちょっと勘弁してくださいよ」と言いながらも、全力のチョリースを披露してくれた。いい人でないはずがない。藤本敏史とはそういう男である。

 そんな彼はテレビの世界でも代わりのきかない貴重な人材である。先日放送された『オールスター後夜祭'23秋』(TBS)でも、藤本の席だったと思われる場所に代役として座っていたのはコウメ太夫だった。藤本の代わりが務まる人材は存在しないので、番組スタッフも奇策でお茶を濁すしかなかったのだろう。

 火事と喧嘩は江戸の華と言われるのと同じように、ガヤはバラエティの華である。1人のファンとして「Mr.ガヤ芸人」が戻ってくる日を楽しみにしている。(お笑い評論家・ラリー遠田)

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