医学部の教育が変わりつつある今、学ぶ学生の意識改革も必要だ。教わることを聞くだけ、言われることをするだけでなく、自ら積極的に考え、学ぶ姿勢が求められる。

「アメリカでは、4年生が1年生のPBLを指導したり、研修医と医学生がペアで患者の診療に従事したりすることが多いのです。双方にとって勉強になるし、先輩と後輩が、互いにライバルとして切磋琢磨することでどちらの能力も向上する、そういう風土があります。日本の医学部でもそういう学びができることが理想です」(同)

 医師と医学研究者を養成することが医学部教育の使命という奈良医師は、今後についてこう話す。

「6年間で医師や研究者として必要な知識、技能、態度をしっかり身につけられるよう、診療参加型の臨床実習がより充実していくことを期待しています」

(取材・文/出村真理子)

※週刊朝日ムック『医学部に入る2024』より

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