リモートワークが浸透し、カフェでパソコンを開く姿も珍しくなくなった。中にはオンライン会議をしている人も。でも、カフェで仕事ってアリなの? 店側に本音を聞いてみた。AERA2023年10月16日号より。
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都内のカフェチェーン店のカウンター席に一列に座って、パソコンを開く人たちは、まるで止まり木に並ぶ鳥だ。
店の入り口に「電源あり」と書かれたカフェをよく見かけるようになった。カフェでリモートワークや勉強をする人も多いだろう。でも、カフェでどこまで仕事をしてもいいのだろうか。店側に本音を聞いてみた。
10月の平日午前、東京駅前の商業施設「KITTE丸の内」1階にある「サザコーヒー」を訪ねた。こだわりのコーヒーをハンドドリップで入れてくれる店だ。
薄暗くて入りにくそうだが、店先から中をのぞくと、意外にもほとんどの席に電源があった。
ということは、この店で少なくとも充電していい? パソコンを開くのもOK?
この不安に店長の櫻谷(さくらや)朋香さんが答えてくれた。
「パソコンを広げる常連さんもいますよ」
おいしいコーヒーと
もちろんこの店の客のほとんどが、ここで仕事をするわけではない。だが、ビジネスパーソンと思われる30、40代くらいの男女が、仕事の合間なのか、30分から1時間ほど、パソコンを開くことがあるそうだ。
さすがにオンライン会議は……と思ったが、オンライン会議を特に制限してはいないという。
「普通におしゃべりするくらいのレベルに声を落としていただいたら大丈夫です。みなさん気を使ってくださっています」
本当にいいの?と思ってしまうが、店側のお願いは、店先のパネルに書かれていた。
〈満席の場合ご利用時間60分制となっております。
※途中追加オーダー頂きましても利用時間延長にはなりませんのでご注意ください。〉
サザコーヒーの鈴木太郎社長が、このパネルに込められた思いを話す。