グラウンド外のトラブルでシーズンの大半を棒に振る形となり、今季17試合出場で打率.254、0本塁打、5打点。国内FA権取得まで1軍登録日数が17日足りなかったが、「故障者特例措置」により日本シリーズ終了後に取得選手として公示される見込みだ。他球団の編成担当は、山川がFA権を行使した際の獲得に否定的な見方を示す。
「ウチはないね。山川の年俸は2億7000万円のAランク。人的補償に加えて、金銭支払の負担が大きい。山川を獲得した人的補償で、所属選手を移籍させることにファンの反発を受けることも覚悟しなければいけない。長距離砲としては魅力的だけど、チームに与える影響力も考えなければいけない。獲得のリストには入っていないね」
セ・リーグ球団の元編成部長も、「今オフに山川を獲得する球団はないのでは」と推測する。
「本塁打王を3度獲得するなど長距離砲として需要は高いが、1軍の試合にほとんど出ていない。このブランクは大きいですよ。元々スランプが長い選手なので、打撃の感覚を取り戻すのに一定の時間が必要です。来年は20本塁打をクリアすれば御の字で、31歳という年齢を考えるとこれから下り坂になる。FA補強を凍結し、若手を育てる球団が多くなっている中で、山川獲得はメリットよりリスクの方が大きい。他球団に移籍するならFAではなく、無償トレードの方が現実的だと思います」