会見を仕切った元NHKアナウンサーの松本和也氏(撮影/上田耕司)

 こうしたことから、少なくとも記者の指名に関してはフェアだと思われていたが、NGリストの存在により、一転して「八百長」や「やらせ」のような会見だった疑惑が色濃くなったのだ。

 では、NGリストで名指しされた記者たちには何を思うのか。

 望月衣塑子氏は最前列の真ん中に座って手を上げ続けたが、一度も指名されることはなかった。

「前回の会見は女性の司会者で失敗したので、今回は男性の松本和也さんを司会にしたのでしょうが、結果的にはもっと悪い事態になった。松本さんは、途中で『顔がわからなくなってきた』と発言していましたが、指名候補の記者とNG記者の顔がわからなくなって混乱したことで、思わず本音が口から出たのでしょう」

 指名された人には一定の傾向があったと望月氏は感じたという。

「なぜか、前回はしていなかったのに、最前列の芸能リポーターたちが一様に(発言に備えて)マスクをしていて、私の左の方にいたリポーターは指されていました。また、私や尾形さんが司会者に当てるよう迫っている時、後ろの席に陣取った男性が『ルールを守れ!』『司会はしっかりしろ!』と叫んでいるのも前回はなかったことでした」

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「”さくら”のような人がいたということ」