故ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐり、ジャニーズ事務所の東山紀之社長らは2日、都内で記者会見し、社名変更や新会社の設立について発表した。日本の芸能界から消えることになる「ジャニーズ」。その発表を、かつてジャニーズ事務所で夢を追っていたメンバーや関係者たちは、複雑な思いで見つめていた。
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会見した東山社長らによると、「ジャニーズ事務所」の社名は10月17日に「SMILE-UP.(スマイルアップ)」に変更。また、タレントのマネージメントにあたる新会社を設立し、社名は今後、公募する。
「全てジャニーズとつくものはなくなります」(東山社長)との方針から、「関ジャニ∞(エイト)」「ジャニーズWEST」といったグループの名前も改名される。
会見に同席したジャニーズアイランドの井ノ原快彦社長は、一部のメンバーからは名前を残してほしいという意見があったことを明らかにし、「ジャニーズという場所で輝いていた先輩に憧れて入ってきたという思いが一番強かったと思う」と語った。
「前回の会見から、方向が180度変わった。名前を変えること、廃業することには正直驚きました」
都内で飲食店を経営する30代の男性は2日夕、夜の開店に向けた準備の手を止め、会見の様子を店内のテレビで見ながら話した。
10代だった約20年前、ジャニーズジュニアとして同事務所に入った。少年隊に憧れ、舞台に立つことを夢見て練習に明け暮れた。
そんなある日、合宿所で同期の少年から、ジャニー喜多川氏から「性被害」を受けたことを打ち明けられた。そんな噂話も耳に入っていた。
しかし、男性は、
「ジャニーさんのことは尊敬していたし、そんなことはないととらえていた」
と振り返る。