「自身でも述べていますが、江口さんのターニングポイントとなったのは08年の主演映画『闇の子供たち』でしょう。タイを舞台にした子供の人身売買を描くもので、ノンフィクションに近い硬派な作品です。監督は現地での撮影にこだわったそうですが、地元マフィアからの襲撃を恐れながら撮影したシーンもあったといいます。江口は自身の感覚や想像だけでは演じきれないと感じ、自ら取材して大量の資料を読んで作品に臨んだそうです。ショッキングな事実も多く、心が動かされたと話しており、『こういう衝撃的な事実を演じることで、広く伝えていくということも俳優としての自分の役割のように思えました』と当時の心境を吐露しています。同作品を機に、社会派作品への出演を意欲的に望むようになった。まさに転機となった作品でした」(映画ライター)
前出の「金スマ」では、40代になってからは肩の力を抜くようになったと明かしていた江口。「『いいかげん』っていうの? 自分自分で考えすぎてもダメだし、何となく余白の部分を楽しまなくちゃ流れていかないなと感じ始めた」と振り返っていたが、その“役を楽しむ余裕”が彼の魅力を一段と引き出しているのかもしれない。
「ONE DAY」では、警視庁の管理官役として出演。本作で主演を務める二宮和也とは、23年ぶりの共演ということで、こちらもどんなも化学反応が起きるか楽しみだ。