その「ふたつの知識」とは「文化背景の知識」と「セットフレーズの知識」です。「文化背景の知識」とは、ネイティブスピーカーが共有している日本文化にはない常識のことで、歴史的背景から家族関係まで生活のなかで培われた共通認識のことです。「セットフレーズの知識」とは、本書だけの呼称で、組み合わさることで新しい意味が生じる単語のあつまりのことです。ただ個々の単語の意味を取るだけでは理解できない単語の集まりのことをセットフレーズと呼んでいます。
【画像】チャーリーとスヌーピーの言葉に隠れた「セットフレーズ」とは?
今回は「セットフレーズの知識」についてさらに詳しく知ってもらうため、刊行されたばかりのコミック「ピーナッツ」で学ぶ英会話習得本『毎日のスヌーピー』から、解説部分を抜粋して掲載します。日本で長年英語を教えている早稲田大学名誉教授のジェームス・バーダマン先生が編著です。
本文を読む前に、次の画像(※外部配信先では図版などの画像が全部閲覧できない場合があります。図版をご覧になりたい方は、AERA dot.でご覧ください)のチャーリー・ブラウンとスヌーピーのやり取りが日本語訳を見ずに理解できるか、挑戦してみてください。このコミックでくすっと笑えるために「セットフレーズ」の知識は欠かせません。
画像が見られない人のために、テキストを書き出してみました。
スヌーピーがエサを食べている場面からコミックは始まります。
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Chomp Chomp Chomp
Rats ... I’m still hungry ...
Maybe I can get an advance tomorrow night’s dinner ...
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もっと食べたいとフードボウルを持ってきたスヌーピーに、チャーリー・ブラウンは驚いてこう言います。