
“You can’t judge a book by its cover.” は、「外見は必ずしも内面を表すものではない」ということが言いたいときに使うセットフレーズです。ほかにも、「類は友を呼ぶ」と同じ意味の“Birds of a feather flock together.”、相手を慰めるときに使う“You can’t win them all.”(うまくいかないこともあるもんだよ)などが「文章を成すセットフレーズ」に分類されます。
・比喩的なセットフレーズ
セットフレーズの知識なしに、その単語だけを見て推測するのは、ほとんど不可能でしょう。例えば、“spill the beans” は字義どおりに「豆をこぼす」という意味ではありません。これは、「(秘密などを)漏らす」ときによく使うセットフレーズで、誰にも秘密を洩らさないでほしいときに、“Don’t spill the beans.” のように使います。
何から学びはじめるか
さて、ネイティブスピーカーとのコミュニケーションに欠かせない、この「ふたつの知識」はいずれも無限に存在します。日本語辞書である『広辞苑』は改訂のたびに新語が追加されますが、日本語で考えても分かるように、母語話者であっても、「ふたつの知識」は日々アップデートしていくものです。ひとつひとつ覚えていくもので、一足飛びに身につけられるものでもありません。速く、正確な予測力は一日にしてならず、です。
では、何から学びはじめたら良いのか。
なるべくシンプルで、ネイティブスピーカーが日常生活で使っている頻度の高い知識から身につけてください。つまり、まずPeanutsからはじめることは良い選択です。たのしく、ユーモアもあって、表現にも無駄がありません。
そして、「ふたつの知識」の習得を意識して会話を続けていけば、実際にネイティブスピーカーと心が触れ合う瞬間、楽しさを感じる瞬間を体験することができるでしょう。その瞬間の実感、つまり「成功体験」が得られればしめたもの。あとは、英語に触れるどんな機会もとらえて、ご自分の「ふたつの知識」を積み上げていくことがますます楽しくなってきます。結果、予測力に磨きがかかります。