初めて日本に来てから50 年以上経った今でも、毎日は知らない日本語との出会いにあふれています。終わりのない言葉との格闘のなかで、私が日々心掛けていることについてここで少しご紹介します。

 まず、ニュースやドキュメンタリーは日本語でも見るようにしています。今知るべきトピックは何か分かりますし、ニュースやドキュメンタリーで初めて出会う言葉は、これから多用される言葉になる可能性が高いものだからです。繰り返し登場し、「これは大切だ」と思う言葉を見つけたら、辞書を開きます。ぴったりコンテクストにあう意味を探し出して覚えるだけでなく、辞書に掲載されているその単語が持つ意味は一から十まですべて確認することは習慣になっています。耳では何度も聞いたことのある言葉も、辞書で文字を見て、本当の意味を知るといつも新たな発見があります。辞書は宝箱ですね。

 もちろん、日本語に限らず英語で知らない単語に出くわすこともあります。そのときは例文をいくつか参照して自分の理解を確認します。さらに、「日本語で言ったらどうなる?」と必ず自分で日本語翻訳を考えて覚えることも習慣化しています。ひとつひとつはそう時間のかかる作業ではないのですが、身に染み付いた毎日の習慣が少しずつ私のなかで知識となって蓄積してゆき、日々新たな世界を見せてくれます。

 少し話が大きくなってしまいますが、本書を手に取ってくださっている読者の皆さんのように、テストで良い点数を取るためだけの英語学習ではない、人生によりよい実を結ぶための英語学習、ひいては言葉の鍛錬を続ける文化が、私たちの周りに根付いていけば幸いと願っています。

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それでは、冒頭のコミックの解説部分を見てみましょう。まずは最初のコミックをもう一度お見せしますね。

(c)2023 Peanuts Worldwide LLC www.snoopy.co.jp
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チャーリー・ブラウンとスヌーピーの言葉には「セットフレーズ」がいくつも隠れていました。「セットフレーズ」に注目して学習を進めることで、英語でのコミュニケーション能力は各段に向上するはずです。

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