松島聡(まつしま・そう)/1997年11月27日生まれ、静岡県出身。2011年Sexy Zoneの一員としてCDデビュー。NEWSのライブツアー「NEWS LIVE TOUR 2022 音楽」では増田貴久のスニーカーデザインも担当(撮影/写真映像部・高野楓菜)

 幼い頃から絵を描いたり、雑貨を作ったりするのが好きだった。Sexy Zoneとして活動しながら様々な作品を生み出してきたが、ついに、初の個展「松島聡 コ。展」を開催する。自分を彩る「らしさ」を探求して見つけたものとは──。AERA 2023年10月2日号より。

【写真】蜷川実花が撮った!AERAの表紙を飾ったSexy Zone

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 これまでも、グループでメインパーソナリティーを務めた「24時間テレビ」の“チャリTシャツ”の背面デザインや、グループの公式キャラクター“セクベア”など、様々な作品を作ってきた。

「アートが好きで、個人的にもいろんな作品を作ってきました。だけど自分の作品、表現に対して、ずっと自信が持てない自分もいたんです。でも、お仕事に復帰してからは(パニック障害で2018年11月から活動休止。20年8月に復帰)お芝居やダンス、歌などたくさん表現の場を与えていただくなかで、自分だけの個性を発揮できるのはやっぱりアートなんじゃないかと思うようになりました。自分にしかできない、自己投影した作品を残したいと強く思い始めたんですね。尊敬する大野(智)くんの『FREESTYLE』という個展を見てからは、僕も個展をやりたいと思うようになった。

 挑戦するのは怖くもありましたが、今の僕が表現したいこと、大事にしたい感情や伝えたい言葉は、10年後20年後には絶対に変わってしまう。怖くても今やるしかないと思って」

初めての「プレゼン」も

 個展のテーマは「自分らしさ」。自分の中にある心情や感情、思考。松島聡を形づくる「個」を探求し、それをマネキンに装飾する形で表現した。

「もともとはアートメイクを自分に施す形で表現したかったんですけど、ちょっと表現が直接的すぎて、ファンの皆さんを心配させてしまうかもしれないなと思いました。どうしても一見、暗く、重く見えてしまう作品が多いから。でも感情を持たないマネキンならバランスがいいんじゃないかな、と。

 作品は材料屋さんで見つけたものを『これと何かを組み合わせたら面白いものができないかな』で作ることもあるし、『感情』を起点に始まるパターンもあります。僕、デザイン画は描かないんです。頭の中でパッて思いついたら作り始める。思い通りになったものもあれば、全然、変わっていったものもありますね」

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