19年、食材価格の高騰を理由に副食(おかず)を見直した名古屋市の給食に対して「刑務所の食事よりひどいことになってないか」「戦中戦後じゃあるまいし…次代を担う子供たちに給食の楽しみも与えてやれないのが今の日本なのか」などと、SNSで炎上した。
発端となったのは東海テレビの「“切干大根”など急増…児童『肉食べたい』食材高騰で質素に」という調査報道。番組の中で10年前のメニューと比較すると、年6回あったヒレカツが1回に、6回あったエビフライはゼロに。デザートは年83回から41回に半減。一方で、単価の安い切り干し大根は5回から14回に、高野豆腐は2回から17回に急増していた。
これに対して名古屋市教育委員会の担当者は「ほんとに11年間(給食費を値上げせずに)なんとかやりくりをして頑張ってきたのですが、ここ数年食材費が高騰していますので、さすがに限界に近づいてきたというところでございます。栄養は確保しないといけないということで、安くて栄養価がある食材を使うことが増えています」とコメント。
市教会は20年度から給食費を月額600円値上げし、4400円にした。
また、18年には仙台市の給食が5年以上にわたって学校給食摂取基準が定めるカロリーや栄養素を満たしていないことが発覚した。市によると米やパン、牛乳の価格が値上がりし、おかずにまわせる金額が減ったことが原因だという。