さらに、「水曜日」っていろんな「説」を検証する番組のはずなんだけど、時折、その説とはまったく関係ない部分を膨らませたりもするから、あれも独特ですごく面白い。きっと、普通の番組だったら、そこの部分がいくら面白くても、趣旨とズレちゃったらカットする、なんてことはよくある話。他の番組では、ボクもディレクターに「クロちゃんのあそこのくだり、すごく面白かったんだけど、趣旨と違うからカットしちゃった。ごめんね」なんて言われたことはこれまで何度もある。でも、「水曜日」は、いくら趣旨とズレようが、面白ければ、そこをちゅうちょなく放送しているような気がする。

 ボクも参加した「『起きたら人がいる』が結局一番怖い説」もそうだった。普通だったら、ボクが部屋で寝ていて、起きたら、人がいて、「うわー!」って驚いたリアクションが撮れたら終わるはずだよね。でも、「水曜日」は、そこから、説とはまったく関係のないボクの嘘ツイートに関して、どんどん詰めてきた。

「さっき『歩いて帰る』ってツイートしていましたけど、タクシー使ってましたよね?」「『筋トレ頑張る』って、ダンベル一瞬持っただけじゃないですか?」ってね。

 もう説とか、完全無視しているでしょ。結局、「クロちゃんは嘘つき」っていうテロップで、その説は締めちゃったし。こんなにも終わり方が、視聴者も出演者も予想できない番組ってほかにはあまりない気がする。

 というか、「水曜日」って、ネタバラシすらない時もあるからね。ひどい時は番組名すら言わない時もある。どんなドッキリ系の番組でも、ネタバラシは絶対にある。SNSのフォロワーのコメントで「あれは『水曜日』だったんだ」って気づいたことも、ボクは何度もあるし。

 何の番組なのか知らされないままカメラを持った人が近づいてくるとか、いつの間にか盗撮されているとか、尾行されているとか、実はけっこう怖いからね(笑)。マネージャーに聞いても、もちろん、そのことはまったく教えてもらえないし。今だから言えるけど、そんなロケがピークだった3~4年前は、尋常じゃないストレスがあったね。だから、お店の看板とか、テレビの字幕などで「水曜日」って文字を見るだけで、今でも、ちょっとドキドキしてしまう。これは、完全に「水曜日」の弊害(笑)。

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