記者会見で涙をぬぐう藤島ジュリー景子氏
この記事の写真をすべて見る

 故ジャニー喜多川氏の性加害問題を調査してきた「再発防止特別チーム」は、同族経営が「ジャニーズ事務所におけるガバナンス不全の最大の原因の一つ」と指摘した。だが、7日に行われたジャニーズ事務所の会見では、前社長の藤島ジュリー景子氏(57)は代表取締役として留任することが発表された。ジュリー氏はジャニー氏のめいにあたり、完全な「同族」だ。さらにジャニーズ事務所の株を100%保有し、数百億円とも言われる莫大(ばくだい)な資産も継承したとされる。これまであまり表舞台に立つことはなかったジュリー氏とはどんな人物なのか。彼女と接点のあった関係者に“素顔”を聞いた。

【ジャニーズ記者会見で評価を上げたのはこの人】

*  *  *

「当初、ジュリーさんは会見に出ないかもしれないと言われていたように、実際、会見に出席するかは悩んでいたようです。しかし、大学生の娘さんに『お母さん、会見に出て、謝った方がいいんじゃないの』と言われたこともあり、表に出ることを決めたようです」

 ジュリー氏の知人はこう話す。

 ジュリー氏の母親はジャニー氏の姉のメリー喜多川氏。事務所の経営面を一手に担い、絶大な権力を持っていたことから「女帝」とも呼ばれた。ジュリー氏にとってジャニー氏はおじにあたることから、会見でも「おじの起こした事件ですので、めいとして責任を取りたい」と語っていた。

次のページ
性加害を「隠蔽」してきた責任の一端