日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「大気汚染の健康への影響」について、NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。
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先日、ロサンゼルスのハリウッドにある「Universal Studios Hollywood」を日帰りで訪れました。私が長期滞在しているサンディエゴからは、車移動であれば、目的地にもよりますが、1時間半程度で到着することができます。しかし、なめてはいけないのが、ロサンゼルの交通渋滞。朝5時半ごろからエリアによっては渋滞し始め、日中はもちろん、夕方の帰宅ラッシュ時は、渋滞だらけです。
案の定、1時間ほどの渋滞につかまりながらも、ロサンゼルスから自宅のあるサンディエゴに帰宅したのが16時ごろです。帰宅した頃からでしょうか。少しずつ咳が出始め、喉がいがらっぽく感じるようになりました。
2023年9月3日時点で、サンディエゴの日の入り時刻は19時11分です。そのため、16時という夕方の時間帯とはいえ、まだ日中のような明るさでした。そんなとき、ふと気がついたのが、サンディエゴの方がロサンゼルスよりも、空気がクリアなことでした。両都市とも、青空が広がる晴天の日であったにもかかわらず、ロサンゼルスの方が、ガスがうっすらかかっていたような気がしたのです。