――社会が変化し、技術が発展しても、怪談はなくならないと思いますか?

 なくならないでしょうね。怖いという字は、心を意味するりっしんべんに、布と書きます。つまり、人間って、心に布がかかったような「分からない」ことに恐怖し、強く興味をひかれるんです。どれだけ未知をつぶしても、死後の世界は知ることができない。多くの怪談の根底に、「死」というテーマがある以上、いつの時代でも人々に求め続けられると思います。

――島田さんは、幽霊の存在を信じていますか?

 実は半信半疑です(笑)。見間違いとか、こじつけの場合も多いのかなと。でもときどき、幽霊がいるとかしか思えない話も聞くんですよね。

 僕もそんな体験をしたことがあります。8年くらい前、情報番組のロケで、長野県と群馬県の県境にある、「めがね橋」っていう大きなれんが造りの橋に行ったんです。僕は橋の上に立って、橋の下のカメラに手を振ることになったんですけど、僕の2メートルくらい横に、赤いリュックを背負って登山帽をかぶった若い女性がいて、景色を眺めていたんですよ。

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「え?島田さんしかいないですよ」