日本の1次リーグの対戦相手は、チリ(9月10日20時、トゥールーズ)、イングランド(18日4時、ニース)、サモア(29日4時、トゥールーズ)、アルゼンチン(10月8日20時、ナント)の4チーム(カッコ内は試合開始時刻【※日本時間と】と開催都市)。初戦の相手のチリは初出場。敗者復活戦でカナダ、プレーオフではアメリカとワールドカップの常連だった北米の2カ国を下して出場権をつかんだチームだ。日本代表は2015年大会で、その時点でワールドカップ優勝2度の強豪南アフリカと戦った後、中3日で伝統チームのスコットランドと対戦したが、今大会はロシア、アイルランド、サモア、スコットランドの順で戦った2019年大会に似たスケジュールと言える。
決勝トーナメント進出には、最低でも3勝が必要。世界ランク14位の日本は22位のチリと12位のサモアにはともに勝ち、6位のイングランドか7位のアルゼンチンのどちらかを倒す、というのが一般的な期待だろう。しかし、4年前に戦ったアイルランドとスコットランドと比べ、イングランドとアルゼンチンは決して楽な相手ではない。
アイルランドは日本大会開幕時点で世界ランク1位だった。しかし、ワールドカップでは8強入りが最高成績。一方、イングランドは2015年に日本代表を率いたエディー・ジョーンズヘッドコーチが解任されるなど最近の成績は振るわないものの、ワールドカップでは優勝1度、準優勝3度と歴史に裏打ちされた地力はある。また、1991年に一度だけ4位になったのが最高のスコットランドに対して、アルゼンチンは2007年に3位、2015年は4位と実績を残し、昨年のラグビーチャンピオンシップ(ニュージーランド、南ア、オーストラリア、アルゼンチンの南半球4カ国対抗戦)でニュージーランドを25-18で下すと、今年はオーストラリアに34-31で勝ち、南アには21-22で惜敗と着実に力をつけている。
さらに侮れないのがサモアだ。4年前は38-19で日本が勝利。しかし、ワールドカップの前哨戦となった今年7月の対戦では22-24で敗れた。サンウルブズを失った日本とは対照的に、サモア代表は2022年からスーパーラグビー・パシフィック(ニュージーランド、オーストラリア、フィジーの3カ国のチームで実施)に参戦した「モアナ・パシフィカ」を通じて多くの選手が高い強度の国際試合を経験している。