花巻東・佐々木麟太郎
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 今年のドラフトで目玉候補になる可能性を秘める逸材、佐々木麟太郎(花巻東)の実力は本物なのか。

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 歴代最多となる高校通算140本塁打をマークしているものの、プロでの活躍に関しては“未知数な部分”が多いという声もある。

 現在、夏の甲子園に出場中の佐々木はここまで2試合に出場。初戦の宇部鴻城(山口)戦ではタイムリーを含む3打数3安打1打点と見せ場を作ったが、2戦目のクラーク国際(北北海道)戦では4打数無安打、1三振に終わった。まだホームランは出ておらず、3回戦に進んだチーム躍進のためにも打棒爆発が期待されるが、スケールの大きいドラフト候補の大砲だけに注目度は群を抜いている。

「米国でも既に佐々木の情報が出始めている。父で花巻東監督の洋氏は大谷翔平(エンゼルス)を育てた人物ということでストーリー性も十分。『いつメジャーに来るのか?』と聞かれることもある」(在米スポーツライター)

 メジャー挑戦は先の話としても、ドラフトに向け周囲が一段と騒がしくなってきたのも事実。花巻東の女子硬式野球部の主将を務める妹・秋羽を取り上げるマスコミもあったほどだが……。

「麟太郎は浮ついたところがなく野球に集中している。注目を浴びて重圧もあるはずだが、常にチームの勝利を追い求める。真面目で素直な性格なので今後も成長するはず。野球への取り組み方を含め人間性の部分は全く心配していない」(同校関係者)

 佐々木は中学時代、花巻東の先輩でもある大谷の父・徹氏が監督を務める金ケ崎リトルシニアでプレー。初戦を現地で観戦した徹氏は「中学時代の力は麟太郎の方が上」とコメントするなど、順調に行けばプロでも歴史に残るプレーヤーになれるポテンシャルの高さは誰もが認めるところだ。

「心配なのはオーバーウェイトなこと。今の体型では打撃は良くても守備や走塁では動けない。以前、左すねの疲労骨折をしたのも体重が無関係ではないと思う。大学、プロのどちらを選んでも人工芝の球場が多くなり下半身への負担は今まで以上に大きくなる」(在京球団編成担当者)

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オーバーウェイトは打撃にも悪影響か