常葉菊川の町田友潤
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 熱戦が続く夏の甲子園。この季節になると過去の名勝負や名選手を振り返る記事や映像も多くなるが、今回スポットライトを当てたいのが守備だ。2000年以降の夏の甲子園に出場した選手の中から、ポジション別に守備だけで評価したベストナインを選出してみたいと思う。

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 まず投手はセンバツも含めれば前田健太(PL学園)となるが、夏の甲子園に出場したのは1年時でその時は強い印象を残しておらず、選考にはかなり悩んだ。最終的に選んだのが今宮健太(明豊)だ。3年夏は背番号6で出場しているが、マウンドに上がり活躍したことから投手として選んだ。下級生の頃は1番、ピッチャーでも出場することが多く、とにかく打球に対する反応は素晴らしいものがあった。3年時には150キロ以上のスピードボールを投げていたことから当然スローイングも一級品。プロでショートとして大成する基礎は当時からあったことは間違いない。

 捕手は迷うことなく中村奨成(広陵)を選出。2017年夏の甲子園で大会記録を更新する6本塁打を放つなどバットでも大活躍を見せたが、それ以上にスローイングとフットワークに魅了されたファンも多かったはずだ。特にバント処理で素早く前に出て、一塁走者をセカンドでアウトにした時のプレーはとても高校生とは思えないものだった。

 ファーストは強打のイメージが強い中村晃(帝京)を選んだ。当時、まだまだ“東の横綱”というイメージの強かったチームの中で4番を任されており、打撃も素晴らしいものがあったが、ハンドリング、出足の鋭さは他のチームの一塁手とは全くレベルの違うものだった。プロ入り後に外野手としてプレーしたことも全く不思議はなく、現在でもファーストの守備は一級品だ。

 セカンドは今でも“高校野球史上最高”の呼び声高い町田友潤(常葉菊川)。下級生の頃から不動のレギュラーとして活躍し、準優勝を果たした3年夏には外野に抜けようという当たりをことごとく処理してチームのピンチを救った。実況の「セカンドに打ってしまえば望みはありません」という甲子園の歴史に残る名セリフが生まれたことでも印象深い。高校卒業後は大学を中退し、社会人でも故障もあって結果を残せずひっそりとユニフォームを脱いだが、甲子園で見せた輝きは色あせることはない。

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