野外音楽イベント「フジロックフェスティバル」が7/28~30、新潟県湯沢町苗場スキー場で開催された。2020年以降、コロナ渦によって中止や規模縮小を余儀なくされていたフジロック。今年は4年ぶりに従来通りの規模で開催され、前夜祭含む4日間の延べ来場者数は11万4000人(公式発表による。2022年は4日間で延べ6万9000人だった)。観客の声出しも解禁になり、本来の盛り上がりが戻ってきた。
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ここ数年、世界中のイベントやフェスと同じく、フジロックはコロナ渦による甚大な影響を受けてきた。コロナが始まった2020年の夏はフェス自体が中止。翌2021年は観客数を例年の半分以下に制限、出演は国内のアーティストのみ(RADWIMPS、King Gnu、電気グルーヴなど)。マスク着用・声出しNG、酒類の販売を禁止するなど、感染対策を徹底したうえで行われたが、13都道府県に緊急事案宣言が出ているなかで開催され、「こんな時期にフェスをやるのか?」と否定的な声のほうが多かった。2022年は海外のアーティストも出演し、アルコールも解禁されたが、マスク着用が奨励され、声出しも禁止されるなど、やはり“いつも通り”とはいかなかった。
そして今年。フェスの規模も元に戻り、ザ・ストロークス、フー・ファイターズ、リゾ、矢沢永吉など国内外のビックネームを含む200組以上のアーティストが出演。声出しも解禁され、コロナ前のフジロックの姿が戻ってきたのだ。しかし、以前とまったく同じか?と言えば、そうではない。
まずは費用。3日間通し券は、55,000円(一般発売)。昨年より6000円、コロナ前の2019年にくらべると1万円の値上げだ。チケットはソールドアウトせず、フー・ファイターズが出演した7/29(土)はかなりの混雑だったが、28日、30日はやや余裕があった。55000円のチケットは確かに高価だが、アメリカのコーチェラ・フェスティバルが499ドル(約67000円)、イギリスのグラストンベリー・フェスティバルが340ポンド(約62000円)と比べるとまだ安い。フェスのチケット代の高騰は世界的な傾向で、この先もさらに値段が上がるかもしれない。