サッカーワールドカップ、オリンピック、そして今夏の世界陸上と、世界規模で開催されるスポーツのビッグイベントは毎年のように行われている。そのほか、野球やサッカー、バスケットボールなど、海外の最高峰リーグは注目度が高い。また、最近の日本では、錦織圭の活躍でテニス・ATPワールドツアーを観戦する人も増えているようだ。
これらについて、会社や学校を休んででも開催地に行き、生で観戦して臨場感を肌で感じる熱心なファンは多い。だが、ほとんどのファンは夜中や早朝になんとか起きて、テレビ放映などを見ている。最近は、特設会場などに設置された大型スクリーンでスポーツ観戦をするパブリックビューイングやスポーツバーで、生の臨場感に近い体験ができるようにはなってきているが、すべての人が楽しめるわけではない。
そこで、最近注目されているのが、“スマート観戦”だ。スマホやタブレット、PCで試合を観戦するものだが、実はテレビで観戦するよりも優れた点がある。日本でテレビ中継されない試合がライブで配信されていることもそうだが、なんといっても「鮮度の高い情報」と「プラスアルファの情報」が得られる点だ。
国内の試合ならばいいのだが、海外の試合となると解説が現地語だったり英語だったりと、日本語でないことがほとんどだろう。そうなると、映像では判りにくい判定のポイントや試合の流れ、現地の様子など、臨場感を補う情報が分かりずらくなる。だが、“スマート観戦”ならば、解決できてしまうのだ。
方法は簡単だ。パソコンで観戦しているときは、ウィンドウを2つにわけツイッターを表示しておく。そして、ハッシュタグ(特定の話題を追いかけやすくするために、言葉の先頭に「#」付ける)などで、その試合に関連するツイートを表示していくのだ。
すると、その試合の応援メッセージや、見ている人の感想、評価を共有することができる。中には、英語の解説をすぐに翻訳して書きこんでくれる人もいる。現地で観戦している人が試合の雰囲気をツイートしてくれたり、専門家並みの知識を持った人がプラスアルファの情報をツイートしてくれるので、まるでテレビで観ているような詳細な「解説」を楽しみながら、スタジアムで観戦しているような「臨場感」を同時に味わえるのだ。
さらに、スマート観戦の上級者になると、「ツイッター観戦」をする人もいる。ツイッターの速報性を生かすことで、得点がたくさん入る競技、得点は動かなくても動きが止まらず、展開が速い競技は「ツイッター観戦」に向いていると言われる。
この「ツイッター観戦」だが、映像でのライブ配信がない場合でも、試合会場にいる人が試合内容や得点経過を「速報ツイート」をしてくれることで、まるで試合会場にいるような試合展開が楽しめるのだ。“文字”だけの情報だが、これが意外と白熱すると、「ツイッター観戦」する人は多い。これならば、携帯電話ひとつがあればいつでも観戦できるし、場所は選ばない。
とある有名なドラマで「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ!」という有名なせりふがあったが、ツイッターさえ見られる環境であれば、会議室がスタジアムになってしまう時代なのだ。
仕事だけど、甲子園の母校の試合が気になる……そんなあなたは、スマホを持ってトイレに駆け込め! そして、今すぐ甲子園へ!
(ライター・里田実彦)